慢性腎臓病
慢性腎臓病
慢性腎臓病(CKD)とは
慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)とは、 腎臓の働きが低下している、尿にたんぱくが出るなどの異常が3か月以上続いている状態をいいます。
日本では成人の5人に1人(約2000万人)が慢性腎臓病と考えられており、「新たな国民病」とも呼ばれています。初期にはほとんど症状がなく、自分では気づきにくいのが特徴です。しかし、尿検査や血液検査で早期発見が可能です。また、食事や生活習慣の改善、薬による治療で進行を遅らせることができます。
慢性腎臓病は「全身の病気」です
腎臓は血液から老廃物を取り除いて尿に排出する臓器です。腎臓の働きが悪くなると、血液中の老廃物が増え、血圧が上昇し、心臓や血管に負担がかかります。
- 腎臓が悪化 → 血圧上昇 → 心臓・血管に負担
- 心臓の働き低下 → 腎臓への血流低下 → 腎機能悪化
この互いに悪影響を与え合う状態を「心腎連関」と呼びます。
腎臓の力が弱まってくると、貧血や骨がもろくなる症状、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病にも繋がっていきます。さらに、放置すると透析が必要になるだけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの合併症のリスクも高まります。慢性腎臓病はまさに「全身の病気」なのです。

何よりも早期受診が大切!
腎臓は一度悪くなると元に戻りにくい臓器です。
腎臓の異常に早期に気付くためには、健康診断の結果が大事になります。皆さんが腎臓内科を受診するべきタイミングは、クレアチニンの異常、検尿異常(尿蛋白、血尿)を指摘された時です。
- 健康診断で気付ける腎臓からのサイン
- 尿蛋白(+)以上
- 尿蛋白(±)以上 + 血尿(+)以上
- 血液検査でeGFR45未満 または 40歳未満でeGFR60未満
※eGFRとは、腎臓にどれくらい老廃物を尿へ排泄する能力があるのかという推定値です。値が小さいほど腎臓の働きが悪くなっているという推定になります。
そして、下記のどちらか、もしくは両方が3ヶ月以上持続する場合は慢性腎臓病(CKD)と診断されます。
- 【慢性腎臓病の判断基準】
- 尿検査・画像検査・血液検査・病理検査で腎障害の存在が明らかである
(特に尿蛋白の所見が重要) - GFR 60mL/分/1.73㎡未満
- 尿検査・画像検査・血液検査・病理検査で腎障害の存在が明らかである
さらに健康診断で糖尿病や高血圧の指摘があれば特に注意が必要となります。
腎機能低下の原因として、高齢・脂質異常症・常用薬(特に鎮痛剤)、肥満、喫煙、感染症などがあります。心当たりのある方は、健康診断などの際に腎臓の項目も必ず確認しましょう。何よりも早期受診・早期発見が将来の生活を守ることに繋がります。
※詳しい判断は、検査結果を踏まえて医師が総合的に行います。健康診断で異常を指摘された場合は、お一人で判断せず、早めにご相談ください。
高山病院の慢性腎臓病治療について
診断がついたら、腎機能低下の進行を抑制するために治療を行います。
当院では、多職種による「慢性腎臓病透析予防チーム」にてサポートを行い、患者さんの「いつもの生活」をできるだけ長く充実した形で守ることを目指しています。
- 高山病院「慢性腎臓病透析予防チーム」の
取り組み - 医師による病状評価・薬物療法
- 管理栄養士による栄養指導・食事サポート
- 理学療法士による運動・生活サポート
- 看護師による生活・治療サポート
慢性腎臓病は、長く付き合っていく必要がある病気です。しかし、早い段階で適切な治療を行えば進行を大きく遅らせることができます。腎臓の力を長く保てるよう、私たちと一歩ずつ取り組んでいきましょう。腎臓について気になる事があるときは、いつでもお気軽にご相談ください。
最後に
慢性腎臓病は「早く見つけて、適切に付き合っていく」ことが何より重要です。
自覚症状がなくても、健康診断で蛋白尿や腎機能の項目に指摘があったら必ず腎臓専門医を受診しましょう。腎臓を守ることは、心臓や血管を守る事にも繋がります。健康診断で不安な点や疑問がありましたら、お気軽に当院の腎臓内科医ご相談ください。
