尿蛋白の診断検査法と原因

尿蛋白の診断検査法と原因

尿蛋白の診断検査法

来院されますと次のような手順で調べていきます。

尿蛋白診断の流れ図

尿蛋白の原因

生理的蛋白尿
機能的
  • 激動後
  • 発熱
  • 背屈位
  • 起立性
  • 精神的ストレス

など

病的蛋白尿
腎前性
  • 多発性骨髄腫
    (Bence-Jones蛋白)
  • 単球性白血病
    (ライソゾーム)
  • 原発性マクログロブリン
    血症(マクログロブリン)
  • 溶血(ヘモグロビン)
  • 骨格筋崩壊
    (ミオグロビン)

など

腎性

など

  • 尿細管性Fanconi症候群
  • 先天性尿細管疾患
  • 急性尿細管壊死
  • 重金属中毒(Cd,Hg)
  • 薬物(抗生物質、鎮痛剤)
  • 間質性腎炎
  • 慢性腎盂腎炎
腎後性
  • 尿管・膀胱・尿道など下部尿路感染症
  • 性器の炎症
  • 尿路リンパ管瘻
  • 腎結石
  • 腫瘍

など

原発性糸球体疾患の
WHO(世界保健機関)病型分類

急性腎炎症候群全く健康だったのにかぜのあと数週間して、「浮腫(むくみ)、乏尿、血尿、高血圧」などの症状が現れる。
急速進行性腎炎症候群「血尿、たんぱく尿、貧血」などの症状が突然現れ、数週間から数ヶ月で急速に進行して腎不全に至る。
反復性あるいは持続性血尿症候群血尿を指摘されるも腎機能は正常(3年ほど経過観察)
慢性腎炎症候群「たんぱく尿、血尿、高血圧」があり、慢性的に続いて、徐々に腎不全に進むことが多い。
ネフローゼ症候群多量のタンパク尿があり、浮腫(むくみ)がはっきり分かる。

全身性の病気に伴って起こる
続発性の腎臓病

代表的なものに、糖尿病の三大合併症の一つとされる「糖尿病性腎症」、高血圧が長く続いたために腎臓に血管障害が起こる「腎硬化症状」、 膠原病の一つである全身性エリテマトーデスによる「ループス腎炎」、痛風の人に起こる「痛風腎」があります。

腎臓内科の診療・診断・治療の流れ
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