腎臓の働き

腎臓の働き

腎臓のこと簡単に知ろう

腎臓は腹膜の背側に背骨を挟んで左右1対にあり、普通左の腎臓のほうがやや高めの位置にあります。

形と構造

「腎臓」はへその少し上あたりの位置に、背骨を挟んで左右に一つずつあります。
腎臓の大きさは、長さ約12cm、幅約5cm、厚さ約3cm、握りこぶしよりやや大きいくらいです。
重さは1つ120~150g(卵2個分くらい)です。

機能

体内を巡ってきた血液は腎臓に送り込まれると、血液をろ過して尿をつくります。
体内でいらなくなった老廃物や水分を尿で排泄して、血液をきれいな状態に保っています。

腎臓の働きを知る

  1. 老廃物尿として、体の外に出す
  2. 体の中の水分や電解質を調整する
  3. 血液を造るホルモンと血圧を調整するホルモンを分泌する
  4. ビタミンDの活性化し、血液中にカルシウムを吸収するのを助ける
  5. いらなくなったホルモンを壊したり捨てたりする

例えば、正常な腎臓の働きを100とした場合、「30未満」の腎臓の働きは、高度機能低下となります。そして、「10以下」では、①老廃物をはじめ余分な塩分やカリウムが体内にたまってしまう。②貧血がひどくなるなどの末期腎不全状態となります。
腎臓の働きは「血清クレアチニン」という値でわかります。腎臓の働きが正常な人でこの値は、1mg/dl前後です。しかしこの値が、1.5~2.0mg/dlであれば、腎臓の働きは正常の50%(1/2)になったことを示します。なお、6~10mg/dlの値は、腎臓の働きが正常の10%以下(1/10)になったことを示し、透析療法が必要となります。

腎臓の働きが悪くなる腎臓の病気は?

腎臓の病気は、尿の検査(検尿)で見つかることが多いので、定期的に検尿を受けましょう。血尿や蛋白尿、またはどちらとも認められる場合は要注意で、直ぐに専門医の診察を受ける必要があります。

腎臓の働きが悪くなる病気としては、「糖尿病性腎症」と「慢性糸球体腎炎」が主な病気です。その他にも「腎硬化症」や「多発性嚢胞腎」などがあります。特に、蛋白尿が多い人や血圧が高い人は、病気が進行しやすく、きちんとした長期間の治療が必要となります。

腎臓が働かなくなったら

働かなくなった腎臓を補うには、血液透析、腹膜透析(CAPD)、腎移植の3つの治療法があり、そのいずれかを選ぶことになります。